日本では桂皮しか使えないが、中国では桂皮と桂枝を使い分ける。
処方名には「桂枝」という言葉が使われているが、実際は桂皮が使われている。
処方名には「桂枝」という言葉が使われているが、実際は桂皮が使われている。
大建中湯は、腹に触れなくても腹の表面から腸が動いているのが分かるくらいの時に使用する。また自覚的に冷えがあるかどうかは別として、腹が冷えている時に使用する。
イレウスは消化管の不随意運動と考えられる。
大建中湯は、術後イレウスの標準治療ともなっている。つまり大建中湯はもう西洋薬となってしまっている。
建中湯類は飴の量が多いのでエキス剤だと飲みにくいのが欠点。
安中散は割りと使いやすい方剤。大正漢方胃腸薬は安中散。但し、大建中湯と比べると温める力は弱い。
理気薬
薬能 | 成分 | |
陳皮 | 理気健脾、和胃止嘔、燥湿化痰 | フラボノイド(ヘスペリジン)など |
厚朴 | 行気化湿、消積、平喘 | マグノクラリン、マグノロールなど |
枳実 | 破気消積、行気化痰 | フラボノイド(ヘスペリジン)など |
蘇葉 | 辛温解表、散寒、行気 | ペリルアルデヒド、ロズマリン酸など |
理気薬は香りが強いものが多い。
陳皮は、みかんの皮を5年くらい寝かせたもの。30年くらい寝かせたものは高級食材として中華料理で使われる。
枳実は、気を巡らす薬として最強。
痰を取るのが半夏。漢方で言う「痰」というのはもっと広い意味があり、詰まっているもの全てで、不安なども含まれる。
半夏厚朴湯 | 気を巡らす |
半夏瀉心湯 | 不安を伴う熱があり、その熱が上がってきている場合の熱を取る。 |
茯苓飲 | 半夏厚朴湯より気を巡らす作用が強い。半夏厚朴湯でお腹の機能が弱っている時。 |
茯苓飲合半夏厚朴湯 | 本当に不安で気力が無いような場合。 |