CANADA'S WINDVIEW

趣味の写真を投稿していきます。昆虫好きな長男と一緒に昆虫を追いかけています。最初の年はセミやカマキリ、次の年はカブトムシ、トンボ、そして今年は…

基礎からの漢方60分 2

20100708木 晴れ 30⇔22 南3




日本では桂皮しか使えないが、中国では桂皮と桂枝を使い分ける。
処方名には「桂枝」という言葉が使われているが、実際は桂皮が使われている。


桂枝加芍薬湯は、消化管が痙攣しているような時に使用する。
消化管が痙攣している状態と言うのはどういう状態かは実際は難しいが、体の奥が冷えていて消化管が熱を作ろうとしているのではないかと考えられる。

桂枝湯の芍薬の量を増量したものが桂枝加芍薬湯だが、これで体の奥の冷えをとる?

小建中湯は、桂枝加芍薬湯に飴を加えたもの。飴はマルトース(麦芽糖)なので、小腸で吸収されにくく、水を大腸(小腸の奥)まで運ぶ。


大建中湯は、腹に触れなくても腹の表面から腸が動いているのが分かるくらいの時に使用する。また自覚的に冷えがあるかどうかは別として、腹が冷えている時に使用する。

イレウスは消化管の不随意運動と考えられる。

大建中湯は、術後イレウスの標準治療ともなっている。つまり大建中湯はもう西洋薬となってしまっている。

建中湯類は飴の量が多いのでエキス剤だと飲みにくいのが欠点。

安中散は割りと使いやすい方剤。大正漢方胃腸薬は安中散。但し、大建中湯と比べると温める力は弱い。

気鬱気滞はほぼ同じ意味。気逆は気の流れが逆向きになっている。

肺気壅滞(はいきようたい)「肺」の「気」の流れが悪い
気鬱「肝」の「気」の流れが悪い
脾胃気滞「脾胃」の「気」の流れが悪い
理気薬と理気剤を使用する。


理気


 薬能成分
陳皮理気健脾、和胃止嘔、燥湿化痰フラボノイド(ヘスペリジン)など
厚朴行気化湿、消積、平喘マグノクラリン、マグノロールなど
枳実破気消積、行気化痰フラボノイド(ヘスペリジン)など
蘇葉辛温解表、散寒、行気ペリルアルデヒド、ロズマリン酸など


理気薬は香りが強いものが多い。

陳皮は、みかんの皮を5年くらい寝かせたもの。30年くらい寝かせたものは高級食材として中華料理で使われる。

枳実は、気を巡らす薬として最強。

痰を取るのが半夏。漢方で言う「痰」というのはもっと広い意味があり、詰まっているもの全てで、不安なども含まれる。

半夏厚朴湯気を巡らす
半夏瀉心湯不安を伴うがあり、その熱が上がってきている場合の熱を取る。
茯苓飲半夏厚朴湯より気を巡らす作用が強い。半夏厚朴湯でお腹の機能が弱っている時。
茯苓飲合半夏厚朴湯本当に不安で気力が無いような場合。