中国で世界初の超重症新型肺炎(COVID-19, SARS-CoV-2)の患者に両肺移植手術を成功させたというセンセーショナルなニュースが飛び込んできました。
日本では、未だ主要メディアは報道していないようです。
要点は次の通り:
患者は56歳男性。
1月23日発症、1月26日にCOVID-19の確定診断。
2月7日に気管挿管、2月22日にECMO、
2月24日に無錫伝染病病院に転院し気管挿管とECMO。
継続的核酸検査は陰性だったものの、肺機能損傷は激しく不可逆的。
両側肺からの持続的出血(推定合計2500mL)で出血性ショックに陥り、
2月29日手術を決行した。
他の臓器は基本的に正常で、移植に耐えることができた。
手術は中国の肺移植第一人者の陳静瑜教授率いる移植チームが行った。
スタッフが感染してしまわないように完全武装防護下で、スタッフ間の話をしての意思疎通も困難な状態で、アイコンタクトをとりつつ阿吽の呼吸で、汗をかきながら手術が行われたそうだ。
臓器提供は脳死者から。
現在患者の容態は安定しているとのこと。
患者の肺は萎縮して、乾燥した豆腐のようだったと述べています。