桂枝湯の薬方展開
桂枝湯とは、
芍薬・甘草で裏・肝を補いながら桂枝で表を巡らす薬と言えます。桂枝湯は諸処方の基本で、諸薬を加味すると葛根湯とか
柴胡桂枝湯など様々な処方が発展します。その中で、基本の桂枝湯加減方を桂枝湯類と言います。虚弱となった今日の日本人には桂枝湯類の使用の機会が極めて多いと思います。
満腹・頭痛・胸が重苦しい・動悸などがあり、更に裏を補う必要があるとき
桂枝湯に芍薬を増量して桂枝加芍薬湯(60) | 結腸過敏症のファーストチョイス |
虚労「身体の著しい疲れ、著しい心身疲労」
表証・裏寒証 - 汗が流れるように出る、尿が出にくい、手足が軽く引きつる
桂枝湯に附子を加えて
桂枝加附子湯(45+附子末)
神経痛、関節の痛みが冷えて増悪
桂枝加附子湯+蒼朮で桂枝加朮附湯(18) | 神経痛、慢性関節リウマチのファーストチョイス |
神経過敏、虚労
桂枝湯に竜骨・牡蠣を加えて桂枝加竜骨牡蠣湯(26) | 神経症、円形脱毛症によく用いる |
冷えのぼせが酷いとき
桂枝湯に呉茱萸、細辛、木通、当帰を加えて当帰四逆加呉茱萸生姜湯(38) | 霜焼け、冷え症、特に若い女性のファーストチョイス |
裏熱を帯びたもの(便を出し渋る、排便痛、血便、便秘)
桂枝湯に大黄を加えて桂枝加芍薬大黄湯(134) | 結腸過敏症、血便、便秘 |
建中湯類について
建中湯類には
小建中湯を基本として以下の処方があります。