西洋薬は一薬剤一薬理、生薬は一生薬多薬能。
生薬は組み合わせることによって薬能が変わってくる。例えば茯苓には利水・補気・安神の3つの薬能があるが、組み合わせる生薬によりどれが強調されるか違ってくる。
帰脾湯・加味帰脾湯は人参養栄湯に似ている。
帰脾湯・加味帰脾湯は済世全書(さいせいぜんしょ)(16世紀)で漢方的には比較的新薬。
人参養栄湯は和剤局方(12世紀)。
帰脾湯・加味帰脾湯は済世全書(さいせいぜんしょ)(16世紀)で漢方的には比較的新薬。
人参養栄湯は和剤局方(12世紀)。
神経を安らかにして「血」を増やす(安神・補血) | 酸棗仁・竜眼肉・遠志 |
「血」を補う(補血・活血) | 当帰 |
神経を安らかにする(安神) | 木香 |
元気になる、食べられるようにする(補気) | 黄耆・人参・甘草・白朮・茯苓・大棗・生姜 |
神経を安らかにして「血」を増やす(安神・補血) | 酸棗仁・竜眼肉・遠志 |
「血」を補う(補血・活血) | 当帰 |
「肝」の失調改善(疏肝) | 柴胡 |
神経を安らかにする(安神) | 山梔子・木香 |
元気になる、食べられるようにする(補気) | 黄耆・人参・甘草・白朮・茯苓・大棗・生姜 |
肝は情動を調節する。
「肝試し」というような言葉からも分かるように、西洋医学の肝臓とは違う。
肝が乱れると精神症状が出てしまう。
傷寒論は桂枝湯に始まり桂枝湯に終わるが、説明は非常に難しい。
桂枝湯は気と血を補う。
桂枝は交感神経に、芍薬は副交感神経に働きかけると考えると理解しやすい。
抗病反応がうまく出せない防御能力が落ちた人に使う。
この三補三瀉に桂皮・附子と言った温める薬が入っている。特に老化すると腎が冷えてくるので、腎を温めるのが桂皮・附子。
ただ、腎が冷えていない人には桂皮・附子を抜いた六味丸ができた。
八味丸に牛膝(補腎・活血)・車前子(利水)を加えたのが牛車腎気丸。牛車腎気丸は補うというよりは瀉す方が強い。
腎機能低下して浮腫を起こしているような時に五苓散よりも牛車腎気丸の方がよく効く。