新型コロナウイルス：トイレが盲点になっている

これ程新型コロナウイルスの院内感染が騒がれているにも関わらず、院内感染が次々と起こっているのは、恐らくトイレが盲点になっていると考えられます。
今時通常の処置で、感染を考慮していない(標準予防策を取っていない)ことなどはあまり考えにくいからです。

新型コロナウイルスは、糞便中で検出されることは当初から明らかでしたが、気道検体で一旦核酸検査が陰性になっても、その後最長5週間(平均15.4日)糞便検体で陽性が続く例があるという中国の報告があります。

http://news.sciencenet.cn/htmlnews/2020/3/437263.shtm
柳叶刀子刊：新冠患者咽拭子转阴后，粪便阳性仍可持续近5周

(The Lancet 姉妹紙：新型コロナウイルス患者の咽頭拭い陰転後、糞便で5週間近く陽性が継続する可能性がある)

それから、ウイルスは感染1日後には既に消化管から検出されることが、中国で行われたアカゲザルの実験で明らかになっています。

http://news.sciencenet.cn/htmlnews/2020/3/437076.shtm
研究证实新冠病毒可通过眼结膜感染，1天后转至呼吸道等组织

(研究では、新型コロナウイルスが結膜を介して感染し、1日後には気道や他の組織に広がることが確認された)

トイレ後の手洗い、便器の水の流し方、トイレ掃除などに問題があると考えられます。
便器で水を流す時、蓋を閉めずに行うと、便器の周りにかなり飛び散っています。
また、ウイルスは金属の上でも数日活性を保つことが明らかになっています。

(米国の研究者：新型コロナウイルスは、いくつかの物体表面で3日間活性を保つことが可能)

トイレに行くときはマスクを着用し、トイレではできるだけ多くのものに触れず、便器の水を流す時は便器の蓋をしめてからにし、トイレ後の手洗いは念入りに行う必要があります。当然手洗いを終えるまで、顔や髪などに触れてはいけません。

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