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20200426日 曇りがちな晴れ 21⇔10 南南西4
愛知県知立市の慈眼寺の牡丹(ボタン、Paeonia suffruticosa)です。1輪1輪が20cm前後もあるとても大きく豪華な花で、「百花の王」「花王」等の別称を持ちます。
現在の園芸用の牡丹は同じボタン科のシャクヤクを台木としており(つまりシャクヤクの根に牡丹の幹を接ぎ木している)、牡丹の根の皮である牡丹皮(ボタンピ)は採れません。
牡丹を種から育てて花を咲かせるには7-8年かかるそうです。
牡丹の栽培は愛好家が多く、「日本ぼたん協会」という団体まであります。
私も一応1株だけ牡丹を育てています。たまに根元からシャクヤクの芽が生えてきて、シャクヤクの花が咲いてしまうことがあります。
美人の形容で「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花。」という表現が有名ですが、元々は生薬の用い方を表したものです。
即ち「立てば芍薬」の「立てば」はイライラして気が立っている女性を意味し、芍薬により改善されます。「座れば牡丹」の「座れば」は、座ってばかりいて瘀血(おけつ)を惹き起こしている女性を意味し、牡丹皮により改善されます。「歩く姿は百合の花」は百合の花のようにナヨナヨとして歩いている様子を表現しており、心身症のような状態を意味します。これには百合(ビャクゴウ)を用います。
他に「葉ボタン」「マツバボタン」等「ボタン」の名の付く草本がありますが、牡丹とは全く関係の無い種です。
出典
牡丹 一名鹿韭(かきゅう)一名鼠姑。味は辛く寒にて無毒。寒熱、中風、瘈瘲(けいしょう)、痙(けい)、驚癇(きょうかん)の邪氣を治し、癥堅(ちょうけん)、瘀血の腸胃に留舍するを除き、五藏を安んじ、癰瘡(ようそう)を療ず。山谷に生ず。
≪神農本草經・中藥≫
慈眼寺 ぼたんまつり (20170423)