CANADA'S WINDVIEW

趣味の写真を投稿していきます。昆虫好きな長男と一緒に昆虫を追いかけています。最初の年はセミやカマキリ、次の年はカブトムシ、トンボ、そして今年は…

名古屋臨床漢方セミナー 4

20110226土 晴れ 12⇔3 西北西2



アトピー性皮膚炎


成書には、一般的にアトピー性皮膚炎には主として清熱剤を投与するように指示されていますが、現実には気虚、気血両虚、裏虚が元にある人が殆どで防衛剤を中心に治療「本治」して好結果の得られる人が多い。著しい痒みを裏熱と捕らえ一時的に清熱剤を投与(標治)しても落ち着けば本治法に戻り、粘り強く体質改善を図ることでアトピーから開放される方があります。

アトピーは長年かかっているので裏熱が篭ってくることがある。そういう時は温補しながら熱を取る。


春は体が動き、気が上り始めるので、柴胡剤・清熱剤が必要になってくる。



打撲


治打撲一方(89)
通導散(105)便秘傾向
桂枝茯苓丸(25)打撲の腫れ


処方運用のポイント


一般に漢方薬は穏やかに効く薬で即効性が無いと言われていますが、即効性があります。
このようなケースには現代医学では消炎鎮痛剤の適応ですが、治打撲一方は漢方の鎮痛剤として解熱鎮痛剤に負けない鎮痛効果が期待できます。整形外科の先生方にもっと使って頂きたい処方です。
冷えのある人や古傷の場合は、附子を用いることになっています。
現代医学の解熱鎮痛剤は生体の防衛反応を抑える薬で自然治癒力を損なう危険があります。
漢方の先輩から聞いた話ですが、お年寄りの大腿骨骨折が治打撲一方で短期日で治ったとか、頭蓋骨骨折に効いたとか、びっくりするような効果が期待できることもあるようです。どんな病気にも先ず、漢方薬をファーストチョイスとして用いる価値があります。


元々かなり冷えている人でも、打撲した時は生体反応のためか駆瘀血剤を3週間くらい使うとうまく回ることが多い。