白虎加人参湯
白虎加人参湯 | 石膏15.0・粳米8.0・知母5.0・人葠3.0・甘草2.0 |
白虎加人参湯 - 傷寒論
桂枝湯を服し、大いに汗出て後、大煩渇解せず、脉洪大なるものは白虎加人参湯之を主る胃中の津液乏しくなりて、大煩渇を発する者を治す
白虎加人参湯 - 古方薬能
汗出て、寒気あり、大いに渇して水を呑みたがるもの、熱なく唯背中続々として悪寒し、口中乾いて頻りに水を呑みたがるもの、汗が出て悪寒するくせに、非常に熱がって水を呑むもの、本方は渇が第一の証なり白虎加人参湯 - 使用疾患
インフルエンザ、中暑、熱射病などで高熱、煩渇、脳症を起こしたもの。糖尿病などで煩渇し脉洪大なもの。
皮膚病で瘙痒甚だしく、患部が赤く充血し、乾燥性で煩渇を伴うとき。
腎炎、胆嚢炎、夜尿症、虹彩毛様体炎、角膜炎、歯槽膿漏などにも用いる。
今日、一般的に白虎加人参湯を口舌の乾燥、大煩渇(だいはんかつ)、患部が赤く充血し、乾燥性で酷く痒いことを目標に、酷いアトピー性皮膚炎や抗精神病薬の副作用防止のために長期に渡り投与されているようですが、ターゲットのはっきりした効く薬だけに、むやみに長期間投与すると裏寒や気虚を惹き起こしてしまいます。症状が落ち着いたら、本治薬に転方してゆく必要があります。
最近では温暖化のため、熱中症のような人も普段の診療に紛れ込んで来ます。