漢方の肝は西洋医学の肝臓よりももと広い意味になる。
疎泄 --- 気血津液が絶えず巡っていることが健康で、それを巡らせるのが肝。肝は情動もコントロールしている。
肝気鬱結、肝火上炎 | 肝気が鬱滞して熱を持つ | 情動不安定、高血圧、ヒステリー | 実 |
肝陽上亢 | 肝陰が不足して熱を持つ | めまい、健忘、耳鳴、意識障害、抑鬱感 | 虚 |
肝気 --- 肝がうまく働くためのエネルギー。
全身レベルの気血津液と各臓器レベルの気血津液は分けて考える。
肝陽上亢 --- 同じようにストレスに参っているが少し弱っている。
肝に篭もっている熱を柴胡で冷ましてあげる。
肝・心は精神神経系を司っている。
神というのは心(こころ)。
大紫胡湯は、精神神経系の病態に使うことが多い概念。激しいストレス症状に使う。枳実は破気という協力に気を通す作用がある。
四逆散は熱を冷ます生薬は入っていないので、熱を持ってない精神神経疾患に使用する。
加味逍遥散は、当帰・芍薬の婦人病に柴胡が入っている。
抑肝散は同じようにストレス性疾患に使う。「かんむし」は肝の虫から来ている。熱の症状はそれ程強くないが釣藤鈎が入っているので、虚実の中間で使う。
抑肝散よりも、抑肝散加陳皮半夏の方が気を巡らせてよく効く。
抑肝散でも間質性肺炎は出てしまっている。