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1の3乗根
1の3乗根で複素数となるものの1つを と置くと,複素平面上で実数
と複素数
,
の3点を結んでできる三角形は,複素平面上の原点
を重心とした正三角形となります.
この時,
より,
となり,更に より,
であり,
の関係があります.
また,
と合わせて,
や
と言った値を求めさせる問題が考えられます.
となり,
$$
\begin{cases}
{ \displaystyle \omega = \frac{-1 + \sqrt{3} i}{2} }\\
{ \displaystyle \omega^2 = \frac{-1 - \sqrt{3} i}{2} }\\
\end{cases} \tag{ 8 }
$$
と判ります.
ちなみに, と
は共軛(共役)な複素数です.
即ち,
$$
\begin{cases}
{ \overline{\omega} = \omega^2 }\\
{ \overline{\omega^2} = \omega }\\
\end{cases} \tag{ 9 }
$$
とも表せます.
1の3乗根の複素数解とドモアブルの定理
となり,
は,複素平面上に於いて原点回りの
回転,
は
回転と捉えることができます.
の回転角が
のそれの2倍となっていることから,ド・モアブルの定理も満たしていることが判ります.
実は, と
の値を入れ替えても上記の性質は満たします.
実数
の3乗根
の3乗根は,方程式
を満たす
の3解で,
となります.
また同様に,実数 の3乗根は,方程式
を満たす
の3解です.
∴
∴
3乗の式の因数分解
因数分解の発展公式として有名な
となります.
実際(1),(4)を考慮して を展開してみると,
となることが判ります.
演習問題